不適切な「校歌指導」、埼玉県立高校8校で確認

埼玉県立高校で新入生オリエンテーション時にに、上級生が新入生に対して高圧的な指導をする「校歌指導」がおこなわれていた問題で、埼玉県教育委員会は2025年5月19日、県立高校への調査結果をまとめ、公表した。

経過

ある高校で、上級生の応援団が主体となり、「新入生を個別に指名し、ほかの生徒の前で、校歌を大声で歌わせる」「竹刀で床を叩くなどして威圧する」などの「校歌指導」があったことが、マスコミ報道で報じられ、問題になっていた。

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このことを受けて、埼玉県教委が各校に確認した。

その結果、8校で過去3年間に同様の指導がおこなわれていたことが判明した。

また問題が報じられた高校では、過去25年間にさかのぼって、同時期に同校に勤務経験のある元教職員にも聴き取りをしたり、校内に残されていた資料を精査するなどして、状況を確認したとされる。校歌指導が原因で生徒が不登校や退学などになった可能性のある事案が1件確認された。

問題とされる指導は、いずれも2025年度までに改善されたとしている。

雑感

「校歌指導」とされるものは、報道の範囲だけでも、前近代的で威圧的、人権侵害そのものの内容だと感じる。このようなものをおこなっていた、同級生が主導した形になっているとはいえども、学校側が事実上黙認していたというのは、問題であろう。

生徒の人権を尊重する立場で対応してほしいと願う。