「兵庫県芦屋市立小学校に通っていた当時いじめを受けて不登校になり、転校に追い込まれた。学校や芦屋市教育委員会の対応が不適切で、いじめを悪化させた」として、被害児童と保護者が2024年7月16日、芦屋市を相手取り、約546万円の損害賠償を求める訴訟を、神戸地裁に起こした。
事件の経過
事件の経過は、大筋で以下のようになっている様子。
2021年度、当時小学校4年だった女子児童は、同級生から「死ね」「地獄に落ちろ」などと自分への悪口が書かれた携帯電話のメッセージを見せられるなどのいじめを受けた。
児童はその後学校を欠席がちになった。
保護者は学校に対して、加害児童と顔を合わせないようにさせるなどの措置を求めたが、対応しなかったという。その後も加害児童が接近するなどの行為が頻繁にあり、児童は摂食障害を発症し、5年の3学期に転校を余儀なくされた。
事件は、学校が7ヶ月後に「重大事態」だと認定し、調査をおこなった。第三者委員会は2023年12月、5件のいじめを認定した。その上で、学校の対応について、「事案発覚の約2ヶ月後には不登校の基準を満たしている。その時点で『重大事態』と認定すべきだった」などとして、対応の遅れを指摘した。そして、いじめの対応が消極的だったと指摘している。
この事案については報道の範囲内でしか把握していないが、とはいえども、学校側の対応がどうだったのかということが問われるであろう。